お水送りからお水取りへ2

2004/03/02


  
越前岬  水取り 




しかしここでのんびり、しし鍋食って、かやくご飯食って、トチ餅食って、草もち食って、
名水コーヒー飲んで、…いたら、祭礼に遅刻してしまった(^^;) 前回は見た
神宮寺内での祭礼が見られなかったため、この写真は3年前のもの。







中での祭礼後、境内のとんどに火がつけられる。ここで世話役をしている男性が
格好良い、俳優の○○に似てる、とぼそぼそ話していたら、隣のおばさんに
「住職さんの息子さん」と解説されてしまった…。ミーハーですみませぬ。



護摩壇を囲んで、あやしげな白装束の祈りが続く。何かに似ている、と
またぼそぼそ。(「フリーメーソン」の名称がなかな思い出せなかったので。
雑念だらけですみません) というより、フリーメーソンと日本の神仏習合祭礼を
一緒にすな。(そう、奈良の仏事に使用する水を、福井の神様が送るのですよね。
仏教と神道って不思議だ)




祈りが終わった後、護摩壇の火をつけて出発。個人用護摩木は1本1000円で購入し、
願い事を書いてそれに火をつけ、たいまつとして集団の後に続くのですが、この、
火をつける作業がなかなかのカルチャーショックでした。火の勢いが激しく、
熱くて近寄れない。手を差し出すと、2m以上はなれているのに、火傷するほど
の熱量。前回は、横の明り取りたいまつから移したのでこれは初体験でした。
あかりとりたいまつからだと、30秒はおしつけなければ火がつかないのに
護摩壇本体からだと、1秒で十分。火事現場に飛び込む消防職員を心から尊敬しました。
しばらく「め組のおかしらはすごい」という謎談義になったのは内緒…。





たいまつを持った人の列が、遠敷川に沿って2km続く。
それはとてもとても神秘的で幻想的な光景でした。



さくさくさくと人の波を掻き分け、一般列の先頭に出る。
霧雨はやがて雪になり一時は吹雪に近くなり、カッパの
着られない人はずぶ濡れ+真っ白。(火の粉で穴が開く…)
途中、火が消えかけては隣の人にもらい、鵜の瀬に着く
までに願い事部分までを燃やそうと、静かな戦いは続く。



鵜の瀬へ到着。一般たいまつは入口で火を消し、護摩木として渡す。
神宮寺から運ばれた神事用たいまつは、再び護摩壇へ。
そしてまたフリー(略)に似た祭事が続く。



いつしか雪はやみ、祈りの声と瀬の音だけが響く。
フラッシュをたくと煙が写り、たかないと神秘的な炎の空気色。





瀬に突き出すように置かれたたいまつたち。炎というものの
根源的な美しさに魅せられる一時。瀬の流れは意外に激しい。



のりとに混ざって、真言が響く。遠敷大明神を祭神としながら
行われるのは真言密教の仏事。日本の宗教形態はほんと不思議。
そして、光明真言やら各仏の小呪・中呪をぼそぼそあわせて
唱える自分のヲタク度にちょっと満足する一時…(言ってろ)





たいまつを奉納した後も、周辺では人々が見守る。
3年前にはなかった中継ダイナビジョンが横に
そびえていたのはちょっと笑えました。便利だけど。



祭礼が終わると、いよいよ鵜の瀬へ。松明に照らされた
中を、一団が瀬を渡って中央へ進む。ここから東大寺へ
二羽の鵜に導かれ、聖水が長い旅を始めるのだ。





写真ではよくわからないが、一升瓶(?)に入れられた
聖水が瀬へと注がれているところ





そして、ここからは同じ道を再び神宮寺方面へと戻る。
あちこちに燃えかすが落ちる道を、今度は懐中電灯を
たよりに歩く。途中何箇所か、地元によるテントがあり、
コーヒーや甘酒やこぶ茶やおしるこなどの無料ふるまい
が行われている。冷えた体にとても嬉しい。ついでに
疲れた体にとても美味しい。幸せな気分のひととき。
しかし、なんかずっと食い歩いてる一日だったな…。


車に戻ると、予想外に時間がたっており、既に21時半!20時すぎには
出発できると思っていたのは大間違い。再び降り出すドカ雪の中、
翌朝も仕事〜と車を走らせる。雪道に慣れていないゆーりには
危険だろう、としばらく運転手ひやまががんばる。けど、初めて
乗用車で融雪作業中道路を走ったんですが、道路から水が出ていて
マジびっくりしました。それも、ちょろちょろレベルではなく、
軽では横すべりさせられるほどの急流が道路両端から噴出すとは。
あれ、自転車の人だと絶対転ぶと思う。雪国ってどうなってるんだ。

高速道路まで来てようやくゆーり交代。あと15分で閉店のタイミング
で何とか銭湯到着。バタバタしつつも雪見露天で極楽。あー幸せ。
その後、深夜営業のたこ焼き屋(めちゃうま)を買い込み、帰宅。
翌日も仕事があるひやまさん、ご自宅のご家族様、大感謝でした。

翌日は、ぼたん雪がはらはら舞う中、タクシーを呼びたがる
おーちさんをおさえつけて、徒歩で福井鉄道へ。ローカル線好きv
そして無事、特急に乗り仕事場へ直行したのでした。



  
次のページへ 旅人の賦トップへ TOPページへ