お水送りからお水取りへ3

2004/03/12


  
越前岬  水送り 






3/2に福井・小浜から送られた水は、地下を通って10日後、
奈良・東大寺の若狭井に湧くと言い伝えられています。
若狭井は、普段は涸れているのに、3/12だけ水が沸くのだと。


ということで、まずは、一般的に「お水取り」と呼ばれている、
「修二会」の「おたいまつ」から。12日の籠松明と14日の尻付松明を
除き、3/1〜3/13まで毎日19時から10本のおたいまつが上がります。



おたいまつは本来、錬行衆が二月堂へ上がるための灯りを
童子が持って先導するために上げられるもの。灯りの消えた
二月堂の階段を、たいまつに先導された僧が登っていく。



僧が堂内に入ったあと、たいまつは回廊を走る





ちなみにこれは、19時少し前、土手から見下ろす若狭井方向。

今回の旅では、ゆーりの仕事の都合でおたいまつは行けず
(というより、12日の籠松明は人が多過ぎて入れ替え制になり、
ゆっくり見られないため行く価値なし)、深夜おーちさんと
合流したあとお茶行って、「水取り」のみに参加。到着は0時。


東大寺前を二月堂に向かって歩いている時、ふと目の前の
電燈を横切るように、座布団のような何かが飛んでくる。
「み、見た?」
「見た!ムササビだあっ!いるんだー」
初めて見る「飛びナマむささび」にきゃあきゃあ言っていると、
今度は前方の池横を何かがとてとてと走り抜ける。
「み、見た?」
「見た!ウリ坊(子猪)だあっ!」
滅多に見られない野生動物2連続。周囲にはシカがウロウロ
しているし、やはりさすがヒーリングアニマルパーク奈良。
(後で知ったが、この池横の杉はムササビの有名な観察ポイントだそう)



二月堂内部では、行が続いており、ちょうど「走り」の時間。

場所取りをしながら準備を待つのだが、この裏方が結構面白かった



1時間ほど前から、関係者が広場に集まり始める



カルチャーショックはこれ。誘導用松明に火をつけるのが
まさかチャッカマンだとは思わなかった…



行列にも参加する先導松明は、さすがに壇内からの火を
使っていたもよう。なかなか点かずに苦労している。



苦労する大松明を尻目に、火を点けた行列が揃いつつある



ようやく点火。大たいまつ係さんの満面の笑顔。



そして1時半。大松明を先導として、行列が二月堂を下る



これは別の年、正面からの角度で





フラッシュ厳禁のため、露出時間が長く、ぶれまくり。
松明に続き、ひしゃくや天秤を持った行列が階段を下りる。
若狭井前で勤行を行い、水を汲んだ後また上がってくるのだが、
井戸内は秘儀とされ、見ることはできない。真っ暗な中で
祭礼は続き、不思議な音色の法螺貝と共に三往復する





しかし、寒い。なんと言っても寒い。3往復を待ちきれず、茶店に逃げ込む二人。



どんどん人が増えてくる中、ストーブ前を陣取る



おーちはうどん、ゆーりはおしるこ。だって餅が美味そうだったんだもん…



人心地ついた後、だったんまで見て行こうとする。が、ゆーりオオボケで、
時間を30分間違い…(ごめん)だったんラスト10分程度を、局に入って聴く。
真言が不思議な旋律にのせて唱えられていて、聴いていて心地良い。
来年は水取り見るより、局にねばって行を聴いていこうと思いました。



行が行われている場所の、すぐ外に内陣。ここには予約した男性のみしか
入れない。その外側の局(つぼね)は、出入り自由。格子越しに中を見る

そして結局、だったんが終わる3時まで中にいて、ホテルまで
おーちさんを送って解散。自宅着4時。そのまま7時には出発して
山仕事に出かけたゆーりでした。下山中、休憩で眠りこんだのは内緒



ちなみに。昼間の若狭井と、その奥に二月堂



二月堂から見下ろす奈良市街地の夕景。
今は最近完結した某小説のせいで、ここ見ると
「この空は…あなたをいとおしいと思う気持ちに、よく似ている」
と呟いてしまう(爆)(←わかる方だけ笑って下さい。ラノベだけど)


ちなみに、おたいまつの20分前まで二月堂上は出入り自由。
そのまま留まっていれば、上から目の前をたいまつが走る
光景が見られます。でも、下から見たほうが綺麗ですけど。



全員参加型のお水送りと、行を眺めるだけのお水取り(修二会)。
どちらも炎の祭典であり、炎に対する根源的な美しさへの憧憬
が感じられる行事です。どちらも体験をお奨めできます。





  
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